スタッフ偏愛商品コラム vol.18
ハッとするような色白
*****
今回の当番
農産担当
関根 由紀(せきね ゆき)
茨城と福島の県境で育ち、
今は東京の西の端っこで一人暮らしをしています。
発酵食品とスパイスが大好き。
気になったら試さずにはいられない性格です。
*****
みなさま、こんにちは!
大地を守る会の関根です。
いきなりですが、私は1年前から心待ちにしていたものがありました!
今年4月から今の農産担当になったのですが、
それまでは東京駅にあった「大地を守るデリ」という店舗で
約1年間販売スタッフとして働いておりました。
(皆様に惜しまれつつも2020年3月で閉店致しました)
大地を守るデリで販売していたお弁当やお惣菜は
会員の方もよく利用してくださっていたのですが、
去年の今の時期に、いろんなところで耳にする声がありました。
お客様からは、
「今年は加賀れんこんのお惣菜はないの?」
「ここのデリ、今の時期のれんこんが本当に美味しくてね~」
よく一緒にいたレシピ開発スタッフからは、
「今年は加賀れんこん使えないのか~!旨いのに~!!」
昨年は出荷量に対し、宅配の分でいっぱいだったので
お店では加賀れんこんを出すことができなかったのです。
それにしても…何者なんだ、加賀れんこん!!
私はお店で、そのような声を聞くまで
加賀れんこんというものを知りませんでした。
しかし毎日(本当に毎日!)、加賀れんこんを熱望される声を聞いて
これは自分も食べてみないと…!と意気込み、
いざ宅配で私も注文しようとするも売り切れでお預け状態…。
そんな状態から早くも1年が経ち、
ようやく加賀れんこんを食べられる季節がやってきたのです!
ところで、加賀れんこんってどんなものか、
皆さんご存知ですか?
まず関東のれんこんと比べ、加賀れんこんというのは
・比較的小ぶりだが、ずっしり重く
・穴が小さく、肉厚
・身がぎゅっとしまっていて、色白
という特長があります。
右が加賀れんこん。身がぎゅっとしまっています。
産地はもちろん、加賀、すなわち石川県がメイン。
大地を守る会では、福田敏章さんが育てています。
福田さんの加賀れんこんは、
金沢市北部・小坂地区と河北潟干拓地で栽培。
この土地特有の強い粘土質土壌が
もっちりとした食感を作ると言われています。
この加賀れんこんの特徴を活かすなら、
「すりおろして」調理するのが断然オススメ!
以前、“加賀れんこんはモチモチ”という知識だけで
大きく切って、蒸したり揚げたりもしてみたのですが、
(勿論十分美味しかったです)
加賀れんこんだからこその楽しみ方ができるのは
すりおろして調理!これに尽きる。
私のささやかな研究結果です。
もっぱら私がハマっている食べ方は味噌汁で頂くこと。
まずはダシ汁を沸かします。
私は、かつお節をそのまま入れっぱなしにして引き上げません。
これで十分にお出汁が取れるし、栄養もとれるかなと思い、
このスタイルです。
沸かしている間に加賀れんこんをすりすり。
皮にもうまみや栄養分があるので皮ごと使ってます。
だし汁が沸いたら、すりおろした加賀れんこんを
ひとつまみして、ギュッときつめに汁気を絞り団子状にします。
そのれんこん団子をそっと鍋に入れ、ゆらゆら煮ます。
れんこん団子の周りが少し透明になってきたら味噌をとく。
そして最後に絞ったれんこん汁をまわし入れて完成。
お湯を沸かすくらいの時間で完成。
日に日に寒くなってくるこの季節に、
モチモチ・トロトロの味噌汁が体に染みます。
つなぎを一切入れていないのに、
この食感には毎度びっくり感動します。
福田敏章さんは息子の在昌(ありまさ)さんとお2人で
加賀れんこんを作っています。
もともとスイカ農家の長男として育った敏章さんが、
独自で何かを始めたいということで、
元々キャベツ畑だったところを開墾して加賀れんこんを育て始めました。
加賀れんこんを始めて24年目。
まだお若い2人ですが、れんこん愛に溢れており、
地元のベテラン農家さんからも愛されながら、
日々栽培にとりくんでいます。
息子さんは匂いだけで違いが分かるほどれんこんが好きだそうで
「れんこん小僧」と呼ばれているんだそう。
そんな愛情もたっぷりつまった加賀れんこん。
今しか味わえない食感をぜひ皆さんも味わってみてください。
おすすめの食べ方
・磯部揚げ
すりおろしたれんこんに、卵白や塩、刻んだカニカマを混ぜる。
それらを海苔にのせて巻き、中温の油で揚げたらおつまみにぴったりの一品に。
・お好み焼き
すりおろしたれんこんに、卵・和風だし・塩を混ぜる。
熱したフライパンで両面焼き色がつくまで焼いたら小麦粉不要のお好み焼きが完成!
-
最新の読み物