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スタッフ偏愛商品コラム vol.122

大地を守る会 スタッフ偏愛商品コラム

シナノスイートはサクッとジューシー。すっきりとした甘さです。

*****
今回の当番

大井戸

お客さまサービス担当
大井戸 潤子(おおいど じゅんこ)

12歳長男と9歳長女、夫との4人暮らし。

朝、思ったより早く目が覚めると、
自由なひとり時間をもらえたようで、
なんだかうれしくなります。

そのご褒美感に味をしめた私は、
子どもたちに
「えー、もう寝るのぉ?早くなぁい?」
と非難されながらも
そそくさと布団に
もぐりこむようになりました。

そう。
朝の褒美を手に入れるためです。

茶碗に残った米粒を
ていねいに口に運ぶ夫に
プレッシャーをかけつつ
洗い物を終わらせ、
誰よりも早く風呂に入り、
宿題にてこずる長女をちらりと見て、
「おやすみー」と目を閉じる亥二つ。

もういい大人なんだから、
7時間半も寝れば十分なはず。

ところが、 たいていは目覚ましが鳴る
6時半までぐっすり。

「5時に起きたかったのになぁ」
と首をかしげつつ、
9時間たっぷり眠って、
バタバタとせわしない朝を
元気に迎えています。

*****

りんごがおいしい季節になりましたね。

大地を守る会にも、
紅玉や秋映、シナノスイートなど
いろいろな品種のりんごが
出揃ってきました。

さらに季節が進むと、
ふじ、王林、シナノゴールドといった
晩生(おくて)のりんごが並び始め、
品種によっては、年明けまで楽しめます。

りんごの季節になると、
いつも思い出す人、
それは長野県の生産者、原さん。

「りんご七会」でもおなじみなので、
ご存じの方も多いかもしれません。

原俊朗さん(中央)と息子の大樹さん(左)、原明子さん(右)。

原さんとお会いしたのは、
入社したての20代の頃。

上司に連れられて訪れた
原さんのりんご畑では、
初めてのことばかりでした。

その一つがりんごの木。

原さんの畑では、どの木も背が低く、
枝がゆったりと広がっていました。

小学生の頃に私が見たりんごの木は、
手が届かないほど
背の高いものだったのでびっくり。

さらに、地面には草が生えていて、
私の知っていたりんご畑とは
まるで違うのです。

そして、専門用語が飛び交う
上司と原さんの会話もちんぷんかんぷん。

「晩生(おくて)」に始まり、
「草生栽培」「たい肥」「わい化」ー。

病害虫や農薬の話題まで出てきて、
ついていけない私は、諦めて
りんごの木々を眺めていました。

緑のじゅうたんに
ゆったりと枝を広げるりんごの木たち。

その隙間から太陽の光が降り注ぎ、
なんとも気持ちがいいなぁと
感じたのを覚えています。

ちょうど今くらいの
季節だったでしょうか。

「草生栽培」「たい肥」「わい化」は、原さんのりんご作りを語るうえで欠かせないキーワード。コラムの最後でご紹介します。

あれから15年近く経ち、
畑にはしばらくお邪魔できていませんが、
原さんのりんごは
毎年欠かさずいただいています。

原さんのりんごの美味しさは、
シャキッとした食感と
じゅわーっと溢れる甘酸っぱい果汁。

爽やかな香りが鼻から抜け、
咀嚼する度に何度でも
りんごのコクが口中に広がります。

かじった瞬間から飲み込むまで、
ずっとりんご。

私にとって、秋冬に欠かせない
ご褒美おやつです。

皮をちょっと残してむくのもおすすめです。

「ニュース大地を守る」8月号に
原さんのりんごが美味しい理由がわかる
エピソードが掲載されていたので
ご紹介します。

ーーーーーーー
「おととし別の畑を借りて
ふじを作ったんだけど、
全然味が違ったんだよね。
そこは土の色が変わるくらい
化学肥料を入れてきた畑。
こっちはたい肥だけ」。

その畑のふじは
「全く“こく”がない」
のだといいます。

「やっぱり土の違いだと思うよ。
すごい差が出る。
地力ってもんが絶対あると思うんだよね」
ーーーーーーー

原さんは、自家製たい肥と草生栽培で
土作りをしています。

化学肥料による
人工的な成分バランスではなく、
時間をかけて自然の循環で育てた
腐葉土のような土。

そんな土の畑でなるりんごの実は、
同じ人が作ったのに
化学肥料を入れた畑のりんごとは
味が違ったというのです。

まさか実際に作り比べたなんて…!
と驚きましたが
好奇心旺盛な俊朗さんらしい
エピソードだなとも思いました。

素敵な笑顔の俊朗さん。白馬のハイキングコースを一緒に歩いたのは楽しい思い出です。

少し値の張るりんごではありますが、
ひとくち食べれば、
「この味、やっぱり原さん」
とニヤニヤしてしまう美味しさ。

晩秋のティータイムに、
ほっとひと息つきながら
味わってみてください。

ぜひ、原さんのりんご畑に訪れた気分で。

「ニュース大地を守る」8月号は
こちらからお読みいただけます。

■草生栽培
牧草などの草を畑に茂らせ、
草と共生させる栽培方法を
長く行っています。
自家製たい肥と草生栽培で
豊かな土が育まれています。

■たい肥
原さんは「作物はたい肥で育てる」
という代々の教えを守り、
化学肥料には頼りません。

近くの工場から出る茶殻やコーヒーかすに
籾殻と発酵菌を加え、
発酵させた植物性たい肥を使い、
豊かな土作りを実践しています。

■わい化
樹を小さく作る栽培方法で、
日光が樹全体に行き渡りやすく、
収穫や摘果作業が容易になります。

原さん一家は、
この方法を早期から取り入れてきました。

※写真はすべて
「ニュース大地を守る」8月号より

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