スタッフ偏愛商品コラム vol.75
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今回の当番
お客さまサービス担当
大井戸 潤子(おおいど じゅんこ)
9歳長男と6歳長女、夫との4人暮らし。
夫が大のあんこ好き。
昔飼っていた犬にもあんこと名付け、
とても可愛がっていました。
たまに「あんこー、あんこー」と言うので
愛犬が懐かしいのか、
あんこを食べたいだけなのか、
「どっち?」と聞いて
年に6回くらいあんを炊いています。
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我が家は大納言小豆であんこを作ります。
私が大納言小豆の生産者
金井正さん修一さん親子に
一方的に親しみを感じているから
というのもありますが、
大納言小豆は大粒で
食べごたえのあるところが好きです。
そのままつまんでも、
ほくほく優しい甘みを感じる
ステキなお豆です。
金井正さん(左)と息子の修一さん。
現在は修一さんが継いでいます。
小豆の中でも粒が大きい品種を大納言小豆とよんでいます。煮ても皮が破れにくいのが特徴。上が大納言小豆で、下が普通の小豆。
実は10年ほど前に一度だけ、
商品カタログに掲載する記事を書くため、
金井正さんに電話取材を
させていただいたことがあります。
ゆっくりと優しい口調が印象的な
金井さんは、
北海道の広大な畑で
小豆やじゃがいもなどを栽培しています。
大納言小豆は
初夏に種をまいて秋に収穫をしますが、
種をまいてから10日ほどで
小さな双葉が顔を出すと、
ヨトウムシの食害に気を揉み、
その後もぐんぐん生長する小豆に負けじと
威勢よく茂る雑草との戦いが続きます。
「夏の草取りはなかなかに重労働…」と
金井さんは笑っておられました。
電話取材の最後に、金井さんが
「収穫した大納言小豆で
あんを炊いていると
甘く優しいにおいがしてきて、
栽培の苦労も忘れるほど満たされる」
とおっしゃっていたのが印象的で、
お話を聞いた私は早速
大納言小豆であんを炊きました。
(最後にレシピを載せましたので、
よかったら参考にしてみてください。)
ひとりで炊くのは初めてでしたが、
レシピとにらめっこしながら挑戦。
金井さんのお話が
とってもいい隠し味になり、
ほくほく温かみのある
おいしいあんこができました。
あんを炊くって意外とシンプル!
と新しい発見も。
それ以来、
時々あんを炊くようになりました。
大納言小豆で作ったあんこは、粒感しっかりの食べごたえのある仕上がり。
忙しい朝はあんバタートーストが定番。
急におはぎが食べたくなったら冷凍ごはんをチンして潰し、あんこをのせて即席おはぎを作ります。
大納言小豆はシチューやスープにもおすすめ。小豆は水で戻す必要がなく、柔らかく下ゆでして加えればOKです。
大納言小豆の存在感しっかりのお赤飯。柔らかくなるまで下ゆでして、煮汁ごと炊飯器に加えてスイッチオン。炊飯器だとやわらかめに仕上がるので、水を減らして炊いています。
あんを炊くときのポイントは、
小豆がしっかりと柔らかくなってから
砂糖を加えること。
一粒だけでなく、
お鍋の中のいろいろな場所の小豆で
確認することをおすすめします。
小豆によって火の通り具合が違うのか、
柔らかくなった!と思って砂糖を加えたら
他の小豆がまだ固かった…なんて失敗を
何度かしています。
砂糖を加えてしまうとそれ以上は柔らかくならないみたいです。
春のお祝いにお赤飯を、
お彼岸にはぼたもちを
金井さんの大納言小豆で
作ってみませんか?
きっと、
今までの小豆とはまた違ったおいしさで
食べた人みんなが笑顔になるはず。
少し手間はかかるけど、
難しくないのでぜひお試しください。
◆あんこの作り方◆
■材料
金井さんの大納言小豆 1袋(250g)
砂糖 200~280g
■作り方
1) 小豆を洗って鍋に入れる。小豆がじゅうぶんにかぶるくらいの水を加えて強めの中火で煮る。沸騰したらコップ1杯の水を足す。
2) 30分くらいで豆がふくらんできたらざるにあける(煮汁は捨ててしまってOKです)。
3) 小豆を鍋に戻して水を加え、小豆が躍らないように静かに煮る。煮汁が少なくなったら水を足し、やわらかくなるまで煮る。
4) すべての小豆が柔らかくなったらざるにあけて煮汁を切り、鍋に戻して砂糖を加える(我が家は甘さ控えめの200gが定番。しっかり甘いのが好みなら280gくらい加えてもいいと思います。お好みでどうぞ)。
5) 中火にかけて混ぜながら好みの固さまで煮詰めたらできあがり(冷めると固くなるので、ちょっとゆるいかな、くらいで火を止めてください)。
※つぶしあんにする場合は、工程⑤で潰しながら煮詰めてください。
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