気候変動、生産環境の変化に伴う
大地を守る会・各取り扱い基準の更新について


大地を守る会をご利用いただき、誠にありがとうございます。

1975年の創業以来、私たち大地を守る会は「日本の第一次産業を守り育てること」「人々の生命と健康を守ること」「持続可能な社会を創造すること」を理念に掲げてまいりました。会員の皆様、そして全国の生産者・製造パートナーと共に、環境・食品関連技術・法令などの変化に対応し、より安心・安全な食卓を築くことを目指して今日に至ります。

昨今、生産者・製造パートナーの皆さんは、これまでに経験したことがない環境変化に見舞われております。猛暑、ゲリラ雷雨に見られるような深刻化する気候変動、水産資源の減少、世界的な動物福祉(アニマルウェルフェア)の関心の高まり、また生産現場における深刻な労働力不足など、食を取り巻く環境は私たちの想像を超えるスピードで変化しています。

食の安心・安全をしっかりと担保しながら、生産者やメーカーをはじめとする食の担い手が持続可能な生産・製造を続けられるよう、基準を見直す大切な時期を迎えております。生産者とともにより良い食を作り続け、未来の子どもたちへ豊かな食卓をつないでいくため、食の安心・安全を担保した上で、社会環境とも調和した持続可能な取り扱い基準へと一部を更新いたします。

今回更新する内容については、以下の通り、現在起こっている生産現場の状況と変更点および今後も変わらない部分を説明させていただきます。引き続き、農薬などの使用状況や農畜水産の生育方法、添加物の使用につきましては、これまで通りお伝えしてまいります。

今後も、会員の皆様ご自身で内容をご確認いただき、納得して商品を選んでいただける体制を強化してまいります。今回の更新は、変わりゆく地球環境のなかで、日本の食の担い手たちと「共に生きる」ための新しい選択です。これまでの理念を失うことなく、時代に適応しながら歩みを進めてまいりますので、今後も大地を守る会をご愛顧いただき、日本の食料生産に関わる皆様の応援をお願いいたします。



1. 農産現場:酷暑と労働力不足から、生産者の命と畑を守るために   

近年の夏の猛暑日日数は20年前の3〜5倍に激増しています。さらに農業従事者の平均年齢は67.7歳に達し、深刻な人手不足に直面しています。この過酷な環境下で、草刈り機・手作業による除草作業や病害虫対策をこれまで通りお願いすることは、生産者の健康被害、産地そのものの衰退を招きかねません。

【対応】 炎天下での過酷な作業の軽減と労働力不足等の事情がある場合において、必要最低限の除草剤や土壌消毒剤の使用を、現場の安全と持続性を考慮した運用を許容します。
【約束】 厳しい環境下でも農薬に頼らず栽培している生産者の農産物を優先的に取り扱います。引き続き、農薬の使用状況の確認や残留農薬検査を実施し、安心してお召し上がりいただける農産物をお届けします。

2. 畜産現場:家畜を病気の苦痛から守り、健やかに育てるために

暑さによる家畜の食欲低下や気候変動による生態系の変化による感染症のリスクが顕在化しています。また、近年の動物福祉(アニマルウェルフェア)の世界水準の考え方としては、日常的な薬の常用は否定される一方、「適切な治療による苦痛からの解放」が強く求められています。

【対応】 家畜の健康を守るため、治療や予防を目的とした場合の適正な薬剤の使用を認めます。
【約束】 動物にストレスを与えないゆとりのある飼育環境を大切にする生産者様と共に、安心・安全な畜産業を目指します。

3. 水産現場:日本の食文化を支える昆布等の海藻類を守り、未来へ繋ぐために

海水温上昇やウニ等による食害、担い手の高齢化などにより昆布など海藻類の生産量は激減しています。生産現場の負担を減らし日本の食文化を支える昆布類の生産を継続できるよう基準を更新します。

【対応】 海藻類の干場における除草剤の使用規定を「禁止」から「使用しないことを推奨」へと変更し、除草剤の使用を許容いたします。
【約束】 海洋資源や環境への負荷の少ない手法で漁獲もしくは養殖されたものや、未利用魚の積極的な取り扱いを通じ、海洋資源の維持と漁師、水産業の生産者を両立していきます。

4. 製造現場:日本の「技」を絶やさず、国内の製造体制を守り抜くために

原材料価格の高騰と深刻な人手不足の中、これまではパンやお菓子の主原料、調味料などの副原料を問わず、輸入原材料を一律に原則禁止としてきました。しかし、深刻な凶作や調達難の際にも国産のみに縛り続けることは、製造現場に過度な負担を与え、日本の優れた加工食品の作り手の廃業を招きます。作り手が倒れてしまえば、生産者の皆さんが仕入れ、支えてきた日本の農畜水産物の行き場も失われてしまいます。

【対応】 安全性の確認を前提とした上で、伝統的な製造技術や職人の現場を守り、商品を安定してお届けするために状況に応じて輸入原材料の使用を認めます。
【約束】 国産原料を優先して扱うことを継続します。原料に輸入原材料を使用した商品においては当サイトの商品ページ上の原材料表記情報にてお伝えできるようにします。

新しい取り扱い基準の全文につきましては、11月9日(月)より当サイトにて掲載させていただきます。