野菜の農薬の落とし方|洗い方のポイントやオーガニック野菜が人気の理由を解説します

野菜の農薬の落とし方|洗い方のポイントやオーガニック野菜が人気の理由を解説します

野菜を育てる過程で、病害虫対策のために農薬が使われることがあり、収穫後も野菜の表面に農薬が残留している場合があります。
残留農薬には一定の基準が設けられているものの、自分自身や家族の健康のためにも「できれば無農薬の野菜を生活に取り入れたい」という方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、野菜に付着した農薬を落とすための適切な洗い方や、手軽に無農薬の野菜を購入する方法を紹介します。

野菜に残っている農薬(残留農薬)とは

野菜に残っている農薬(残留農薬)とは

自然のなかで野菜を作る際に課題となるのが、病害虫による被害です。病害虫から野菜を守るために農薬を使用すると、収穫後の野菜に農薬の一部が残ることがあります。これを残留農薬といいます。
日本では、残留農薬について下記に基づいた基準が設けられています。

  • ADI(許容一日摂取量)
  • ARfD(急性参照用量)

ADI(許容一日摂取量)とは、一生涯にわたって毎日摂取しても、健康への悪影響がないと推定される一日あたりの摂取量です。また、ARfD(急性参照用量)は、24時間またはそれより短時間の間に摂取しても、健康への悪影響がないと推定される量です。

食品ごとにこの基準に基づいた数値が設定されており、基準値を超えている食品の販売や輸入は食品衛生法により禁止されています。そのため、国内で販売されている野菜の残留農薬が人体に大きな影響を与える可能性は低いといえます。

出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/zanryu/faq.html

残留農薬の落とし方

残留農薬の落とし方

野菜に残った農薬をできるだけ減らすためには、調理する前に適切な方法で洗ったり下処理をしたりするのが大切です。まずは、野菜のタイプごとに農薬を除去しやすい洗い方のポイントを紹介します。

野菜の洗い方のポイント

野菜の育つ場所や種類によって、農薬が残留しやすい部位は異なります。また、野菜の形により、洗い残しが多い部位も変わってくるでしょう。こうしたポイントを押さえながら洗うことで、より農薬の残留を減らせます。
主な野菜のタイプごとに洗い方のポイントをみていきましょう。

葉物野菜

ほうれん草やレタスなどの葉物野菜は、葉の表面だけでなく、葉と葉の間にも汚れや農薬が残りやすいので注意が必要です。
そのため、外側を流水で洗うだけでなく、ボウルに水を張って葉を一枚ずつ優しく振り洗いします。特に外葉には農薬が付着しやすいので、気になる場合は外葉を取り除くのもよいでしょう。

根菜

にんじんや大根、ごぼうなど土の中で育つ野菜は、表面に汚れが付きやすく農薬も残ることがあります。こうした根菜類は、流水でよく洗いながらたわしやスポンジを使ってこすり洗いをするのがおすすめです。
なお、農薬のなかには水に浸けることで除去されるものもあります。皮ごと食べたい場合は、しっかりと洗った後、しばらく水に浸してから調理するとよいでしょう。

花菜(房になっている野菜)

ブロッコリーやカリフラワーのように房になっている野菜は、花蕾の細かい隙間に汚れや農薬が残りやすい特徴があります。そのため、最初はボウルに水を張り、房を逆さにして数分間浸すことで農薬や汚れが落ちやすくなります。その後、流水を当てながら、房の間まで丁寧に洗いましょう。
また、茹でることでも農薬の残留量は減るため、浸水や洗浄だけでは気になる場合は調理する前に下茹でするのもおすすめです。この場合、茹でたときのお湯は農薬が溶け出している可能性が高いので、捨ててから調理をするとよいでしょう。

きのこ類

きのこの栽培には、農薬は必ずしも必要ではないとされています。国内のメーカーでも農薬を使わずに栽培されることが多いため、基本的に念入りに洗う必要はありません。
ただし、農薬不使用と明示されておらず気になる場合は、軽く拭きましょう。水洗いすると風味が落ちやすいので、必要な分だけの洗浄にとどめるのがポイントです。

皮をむく、外葉を取り除く際のポイント

水で洗うことで野菜の表面についた水溶性の農薬は除去できる可能性がありますが、農薬の種類によっては十分落ちないことがあります。また、水洗いでは、皮から浸透した農薬まで落とすのは難しいとされています。

このような場合は、皮をむいたり外葉を取り除いたりする方法がおすすめです。
皮や外葉は野菜のなかでも農薬の残留量が多い部位なので、取り除くことで効果的に農薬の摂取量を減らすことができます。葉物野菜は外側の葉を外し、果物や根菜類は皮を厚めにむくように心がけるとよいでしょう。

お酢や重曹を使用する際の注意点

塩やお酢、重曹を混ぜた水に浸けることで、農薬の除去率が上がると聞いたことがある方もいるでしょう。塩やお酢、重曹を混ぜた水に浸けると、水道水だけで洗うよりも農薬の除去効果が期待できる場合があります。

重曹水を使う場合は、水1リットルに重曹10g(大さじ2/3杯)を加えて重曹水を作り、野菜や果物を15分ほど浸しましょう。
ただし、重曹水で洗うことで効果的に除去できる農薬の種類には限りがある点や、繊細な野菜や果物には適さない場合がある点には注意が必要です。
また、お酢は食材ににおいが残ることがあります。塩水や酢水、重曹水いずれの場合も、長く浸けすぎると水分や風味が失われやすくなるというデメリットもあります。

基本的には、流水でしっかり洗うことと、皮をむいたり外葉を取り除いたりする方法がおすすめです。

無農薬野菜・有機野菜・オーガニック野菜とは

無農薬野菜・有機野菜・オーガニック野菜とは

近年は無農薬野菜や有機野菜、オーガニック野菜といった言葉を目にする機会も増えたのではないでしょうか。どれも「身体によさそう」という印象はあるものの、どのように違うのかはっきりわからない方も多いかもしれません。
それぞれの違いを知り、自分に合った野菜を選びましょう。

無農薬野菜・有機野菜・オーガニック野菜の違い

無農薬野菜とは、農薬を使用せずに育てられた野菜のことです。
ただし、過去に同じ土壌で農薬が使用されたかどうか、野菜に農薬が一切残留していないかまで保証しているものではありません。しかし、無農薬と表記すると、残留農薬ゼロという意味に誤解される可能性があります。そのため、現在は無農薬という表示は法律で禁止されており、農薬不使用などと表記されます。

有機野菜とは、化学肥料や農薬を原則として使用せず、土壌や生態系を守る農法で栽培された野菜のことです。また、禁止農薬を2年以上使っていない圃場で栽培されていることも有機野菜の認証を受けるための条件です。
こうした条件に合致し、JAS(日本農林規格)の認証を受けたもののみが有機野菜として販売可能です。なお、オーガニック野菜とは有機野菜と同じ意味です。つまり、日本国内でオーガニックと表示されているものは、輸入品も含めてJAS認証を受けた有機野菜と考えてよいでしょう。

出典:農林水産省ウェブサイト(https://www.maff.go.jp/j/jas/hyoji/pdf/pamph_d7.pdf

無農薬野菜・有機野菜・オーガニック野菜が人気の理由

農薬不使用野菜や有機野菜は「野菜と一緒に農薬も摂ってしまうのが心配」という方を中心に人気を集めています。

農薬が残留している心配が少なく、今回紹介したように野菜を入念に洗うのを負担に感じる方や、皮や外葉の栄養やおいしさも大切にしたい方にもよい選択肢となるでしょう。
さらに、自分や家族の健康だけでなく、環境保全の視点から農薬不使用や有機農法に注目している方にも支持されているといえます。

オーガニック食材の購入は野菜宅配サービスがおすすめ

オーガニック食材の購入は野菜宅配サービスがおすすめ

オーガニック野菜を取り入れたいけれど「どの商品がオーガニックか探すのが大変」「スーパーにほしいオーガニック食材がない」という経験をした方もいるのではないでしょうか。
こうした場合におすすめの購入方法として、野菜宅配サービスがあります。野菜宅配サービスとはどのようなサービスなのか、メリットやデメリットもチェックしてみましょう。

野菜宅配サービスとは

野菜宅配サービスとは、契約している農家や生産者の新鮮な野菜を、定期的に自宅まで届けてもらえるサービスのことです。
特にオーガニック食材に特化した宅配サービスでは、有機JAS認証を受けた野菜や農薬不使用の食材が多く取り扱われています。スーパーで手に入りにくいオーガニック野菜や、旬の食材を手軽に楽しめる点が魅力のサービスです。

野菜宅配サービスのメリット

野菜宅配サービスの大きなメリットは、自宅にいながら新鮮で安全性の高いオーガニック食材を受け取ることができる点です。
店舗に足を運ぶ手間が省けるため、忙しい方にも便利な選択肢となります。また、スーパーで購入するよりも鮮度が高いことが多いのも特徴です。
さらに、オーガニックにこだわっている宅配サービスでは、取り扱う食材の生産過程や農家の情報を公開していることもあります。こうした情報があると、生産者の顔が見えやすく、安心感をもって野菜を選べるのもメリットの一つといえるでしょう。

野菜宅配サービスのデメリット

野菜宅配サービスにはいくつかのデメリットもあります。

1つめのデメリットは、スーパーで購入するよりも価格が高くなりやすいことです。
オーガニック野菜は、農薬や化学肥料を原則として使用せずに育てられるため、病害虫の防除に手間がかかり、収穫量と価格が不安定な傾向があります。また、近年は自宅に届けるための配送料も高くなっており、スーパーで購入するよりも単価が高くなりやすいといえます。

2つめのデメリットは、野菜の内容量や頻度の調整が難しいことです。
特に定期便を利用する場合、届く野菜の量と消費する量のバランスが取れていないと「どんどん届くけれど余ってしまう……」というケースもあるかもしれません。事前に届く頻度や量、商品を選んだり注文を休んだりできるかを確認して、自分のライフスタイルに合わせたサービスを選ぶことが大切です。
そして、オーガニック野菜の宅配では、配達のラインナップは旬の食材が中心となりがちです。常備しておきたい食べたい野菜がいつでもラインナップに含まれるとは限らない点には注意が必要です。

野菜宅配サービスがおすすめの人

オーガニックにこだわった野菜宅配サービスは、特に健康や食の安全を大切にしたい方、忙しくて買い物の時間を確保しにくい方におすすめです。

オーガニック食材が近くのスーパーでは手に入らない場合にも、宅配サービスを利用することで手軽にオーガニック食材を入手できます。野菜だけでなく、無添加の加工食品や身体に優しい調味料を取り扱うサービスもあるため、食生活全体にこだわりたい方には特におすすめです。

さらに、有機農業の支援は、土壌の保全や生態系の保護にもつながります。そのため、環境まで意識した消費を意識している方にとっても、野菜宅配サービスは選択肢のひとつとなるでしょう。

【野菜宅配サービス】大地を守る会のおすすめポイント

【野菜宅配サービス】大地を守る会のおすすめポイント

オーガニック食材や農薬不使用野菜に興味がある方にとって、野菜宅配サービスは便利な選択肢です。しかし「どのサービスを選べばよいのかわからない」「品質や安全性が信頼できるのか不安」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方には、大地を守る会の野菜宅配サービスがおすすめです。

大地を守る会の特長

大地を守る会は、日本で有機農業がまだ一般的ではなかった1975年に誕生しました。長年にわたり、生産者と消費者をつなぎ、環境に配慮した安全性の高い食材を届け続けています。

大地を守る会の特長は、有機JAS認証の基準だけでなく厳しい独自基準を設けて野菜をチェックしていることです。農薬や化学肥料の使用を制限し、遺伝子組み換え作物や食品添加物も細かくチェックしています。
また、契約農家との直接取引により新鮮でおいしい野菜を産地から直送しているため、スーパーでは味わえない自然のおいしさを楽しむことができるでしょう。
さらに、環境へ配慮することも大切にしています。できる限りリサイクル可能なパッケージを使用するなど、持続可能な社会を目指した取り組みを続けています。

「安全な食材を選びながら、環境にも配慮したい」という方には、特におすすめの野菜宅配サービスです。

>>大地を守る会

まずはお試しセットがおすすめ

「興味はあるけれど、いきなり定期便を申し込むのはちょっと不安……」という方にぴったりなのが、大地を守る会のお試しセットです。

お試しセットは初めての方限定で、旬の有機野菜や無農薬野菜をはじめ、こだわりの食材を特別価格で試せるセットです。セットの内容は季節ごとに変わりますが、有機野菜のほかに素材にこだわったお豆腐や卵、牛乳などが含まれることもあります。
どれも大地を守る会ならではの厳選食材なので、「本当においしいの?」「どのような味がするの?」と気になる方は実際に試してみるチャンスです。

まずはお試しセットで、野菜本来の甘みや香りと安心感を体験してみてはいかがでしょうか。

大地を守る会のお試しセット

まとめ

まとめ

残留農薬は、法律により一定の基準以上の場合は販売できないように管理されています。しかし、できるだけ安全性にこだわりたい場合は、適切な洗い方を心がけ、オーガニック野菜を購入することもよい選択肢となるでしょう。

オーガニック野菜や農薬不使用野菜を手軽に生活に取り入れたいなら、宅配サービスの活用がおすすめです。
厳しい基準を満たし、素材や土壌にこだわった食材を自宅にお届けする大地を守る会の宅配サービスで、野菜のおいしさと安心感を味わってみませんか?