スタッフ偏愛商品コラム vol.38
![大地を守る会 スタッフ偏愛商品コラム](/external/category/image/6510/38_01.jpg)
茶色い仕上がりは
ミネラルのおいしい色合いです。
*****
今回の当番
カタログ&お買い物サイト担当
佐藤 真実(さとう まみ)
こどものやんちゃパワーに負けないように、
食べ物でからだケアに努める
51歳の大人女子です。
同い年の連れ合いと、
まだまだ手がかかる小さな男女の双子の
4人暮らしです。
*****
入社17年目の私が偏愛する商品は
「大地を守る会の砂糖
(種子島育ちさとうきび粗糖)」。
(※文中ではきび糖と記載します。)
私が茶色いお砂糖の、
きび糖と出会ったのは24年前。
金融機関から国産小麦やきび糖、
平飼卵を使った菓子工房に転職した時です。
一番驚いたのはお菓子作りに使う、
製菓用の小麦や砂糖の業務用袋の
重いこと!
国産小麦粉は一袋25kg、
きび糖は30kg。
しかも一度に5~10袋単位で届いて、
入口から倉庫にひとつずつ担いで
運ぶのです。
今なら腰が抜けそうです(笑)。
そのきび糖のメーカーは
新光糖業株式会社(鹿児島県)。
その後大地を守る会に入社し、
何気なく買っていた
きび糖のメーカーを見てびっくり!
荷姿は30kgから
1kg入りと変わりましたが、
製糖メーカーが同じ!でした。
24年前から変わらぬ甘みと製法で作られる
茶色いきび糖、私の生活には欠かせません。
![](/external/category/image/6510/38_02.jpg)
実は人気の漬け込み魚「銀だら西京漬け」の
味噌床にも使われています。
きび糖のいいところは、なんといっても
コクや甘みがあるところ。
料理やお菓子もワンランク上の
仕上がりになります。
もちろん飲み物にもおすすめ。
ミルクティーにいれると
はちみつを入れたような甘い香りも
楽しめます。
きび糖レシピで一番のおすすめは
「短角牛の甘辛煮」。
![](/external/category/image/6510/38_03.jpg)
牛肉はたまにしか食べませんので、
食べるなら「短角牛」と決めています。
知り合いの和食の料理長から
「お肉を、火をつけていないお鍋にひろげ、
きび糖を振りかけて少し時間を置くのが
ポイント。砂糖が赤身の短角牛のお肉の
繊維を柔らかくする」と教わりました。
お肉と砂糖がなじんだら火をつけ、
お肉に軽く火が通ったら
醤油をまわしかけます。
「味の母」をお好みで足しても。
生姜やごぼうと一緒に炒めても絶品です。
![](/external/category/image/6510/38_04.jpg)
ごはんやおうどんにのせて。
きび糖はちょっぴり困るところもあります。
上白糖に比べて、
砂糖の粒子がやや大きめなので、
お菓子作りの際は溶けきらず、
クッキーの表面に砂糖の粒が残ることも。
それはそれでざっくりした食感が
おいしいのですが、
気になる方は、すり鉢や、ミキサーで
粉末にすると溶けやすく、粒が残りません。
また、糖蜜分が入っているので、
乾燥した冬場には
袋のなかで固まることがあります。
スプーンで削って、
すこしずつ使うと良いようです。
さて、ではこのきび糖、
なぜ茶色いのでしょう?
![](/external/category/image/6510/38_05.jpg)
きび糖(左)と上白糖(右)
それは、精製度合いが低いからです。
サトウキビを原料とする砂糖の場合、
搾り汁からゴミを取り除いて
煮詰めて液晶化します。
その後、遠心分離機にかけて、
あくや苦味の成分となる
糖蜜(黒みつのようなもの)を
取り除いたのが上白糖です。
糖分以外の栄養や不純物を取り除くため、
色も白くなります。
上白糖にはミネラルはほとんど含まれず、
舌ざわりは軽やかでくせのない風味です。
一方、このきび糖は色が薄茶色。
遠心分離機にかけるまでは同じ工程ですが、
あえてサトウキビの栄養やミネラルを
残して仕上げています。
煮汁をそのまま煮固める黒糖と違い
アクや苦味が少なく、上白糖と同じように
料理やお菓子作りに使えます。
![](/external/category/image/6510/38_06.jpg)
種子島のさとうきび畑。
収穫するころには原料茎(葉部含まない)だけで
約2mほどにもなります。
きび糖にも、上白糖にも
それぞれの良さがあると思います。
きび糖で作ったジャムはミネラルがある分、
茶色い仕上がりに。
上白糖使用のジャムよりも、
コクと甘みを強く味わえます。
コクがでるぶん、砂糖の量は上白糖に比べ
少な目ですむのも嬉しいポイントです。
![](/external/category/image/6510/38_07.jpg)
きび糖を使ったマーマレード。
一方、上白糖は、素材の味を邪魔しない
という利点があります。
なので、大地を守る会でも、ジャムなどには
北海道産てんさい(さとう大根)が原料の
白い砂糖(ビートグラニュー糖)を
使います。
大地を守る会の生産者が作ってくれた、
四季折々の果物の味わいを
引き出したいためです。
![](/external/category/image/6510/38_08.jpg)
ビートグラニュー糖を使ったマーマレード。
甘夏の皮の色がきれいにでますね。
ちなみに、
大地を守る会の“茶色い砂糖”には、
「喜界島育ちのさとうきび粗糖」と
「種子島育ちのさとうきび粗糖」が
あります。
![](/external/category/image/6510/38_09.jpg)
どちらも製法はほぼ同じなのですが、
「喜界島育ちのさとうきび粗糖」のほうが、
ややしっとりしていて
香りも酸味がわずかに感じられます。
きび糖を初めて使う方には
どちらかというと
比較的くせが無くて扱いやすい
「種子島育ちのさとうきび粗糖」が
使いやすいと思います。
商品パッケージに記載された
生産者について
商品パッケージの原材料に
「新光糖業株式会社(鹿児島県)」の
名前は記載されていません。
小分け製造所として
「はたの包装(千葉県)」となっています。
![](/external/category/image/6510/38_10.jpg)
「種子島育ちのさとうきび粗糖」の
きび糖は間違いなく、
新光糖業の種子島工場で
製造されたものです。
おなじく
「喜界島育ちのさとうきび粗糖」の
きび糖は生和糖業株式会社の喜界島工場で
製造されたものです。
どうぞ安心してお召し上がりください。
加工食品の原材料や調味料の砂糖として
国内で使われる砂糖の、およそ70%が
オーストラリアやタイなどから
輸入されています。
大地を守る会が扱うきび糖は、
サトウキビが育つ産地の島まで限定。
どこで採れたものを使ったのかまでわかる
きび糖です。
お砂糖を変えると料理の味が変わります。
ぜひおいしい、
きび糖を使ってみませんか?
-
最新の読み物