料理酒は、素材の味を引き出し、つやを与え、ふっくらと仕上げる隠れた名調味料。大地を守る会の料理酒の開発秘話を通じて、そのこだわりをお伝えします。
目指したのは飲んでもおいしい料理酒
「特撰 料理がおいしくなる純米料理酒」は、他の料理酒とは一線を画す新しい料理酒を作ろうと開発された当社オリジナルの料理酒です。
生産者は蔵の街・福島県喜多方市の大和川酒造。
こだわりは、原料となる米。同じ福島県の米、大地を守る会で長年人気の「米蔵熟成 稲田稲作研究会のコシヒカリ」を使用しています。
酒造りに向く酒造好適米ではなく、あえてうまみのある品種を使っています。
「蔵の街」と呼ばれる喜多方市で30年以上にわたって酒を造り続ける大和川酒造。
〝麹米2倍〟が生む、ふくよかなうまみ
もう一つのこだわりは精米歩合と麹の量。
通常の料理酒には米が持つうまみを生かすため、85%程度に精米した米を使いますが、こちらはあえて65%も精米。吟醸酒の60%に近い歩合です。
精米度が高い分、米のもつうまみを補うため、麹米の量を通常の2倍使っています。うまみを出すための糖類や化学調味料(アミノ酸)等は加えません。
麹の酵素の働きと大和川酒造の職人の技術で、雑味が少なくきりっとしていて、ふくよかなうまみのある、まるで吟醸酒のような料理酒に。もちろん醸造用アルコールも添加していません。
蒸し上がった1トンの米をスコップで雪かきをするかのように掘り起こすのは酒造りの工程でいちばんの重労働。
塩無添加。生粋の日本酒です
手軽に購入できる「料理酒」のほとんどは、塩を加えた醸造調味料ですが、本品は、塩を加えず酒類として販売しています(※)。
自然の味わいを大切にする私たちは、あえて昔ながらの製造方法で作られた「日本酒」でお届けしているのです。
ぜひお試しいただき、家族に「料理の腕が上がったね」と言わせてみてはいかがでしょう。
※大地を守る会で紹介しているなかでも、「味の母」は塩を加えているので、酒類ではなく発酵調味料となります。
蒸し上がった米に種麹を振りかけている様子。こうした手仕事で麹菌を繁殖させます。
-
最新の読み物