会員レポーターによる突撃取材!

vol.6 もぎ豆腐店 (埼玉県本庄市)

茂木三之助氏が昭和初期に日本橋浜町で創業。国産原料にこだわり頑なにおいしさを追求し、上質な豆腐・揚げ物を食卓にお届けしています。

探検隊

会員歴3年 足立尚子さん(写真左)

夫と5歳の娘の3人家族。お子さんが生まれたことをきっかけに食の安全性に興味を持ち、「どんな風に食べ物を作っているのか見たい」と探検隊に応募してくれました。お子さんは無類の大豆製品好きだとか。案内していただいたのは、もぎ豆腐店製造サポート室・鹿倉清さん(写真右)。

製造工場を探検!

大豆や油などこだわりがいっぱいあるそうですよ!

【ヒミツ発見!】国産100%、しかも栽培期間中農薬不使用

原料大豆は大地を守る会の生産者のものに限定

品種は「ユキホマレ」を使用。

国産大豆の中でも大地を守る会の生産者が育てた北海道産の栽培期間中農薬不使用の大豆のみを使用。価格は何と市販品に使われる輸入大豆と比べ、約3~7倍! 市販品と比べコストがかかっても、おいしさと安全性から大豆の品質は妥協しません。

【ヒミツ発見!】おいしさを生み出す最初の工程

職人が見極める大豆の浸漬時間

浸漬時間は弾力のある油揚げに仕上げるためには大事なポイント。浸漬によって生地を油で揚げたときの「伸び」の良さが違ってきます。夏は約20時間、冬は約24時間など季節によって目安はありますが、毎日その日の気温や湿度などに気を配りながら職人が浸漬時間を調整。そしてすりつぶした大豆(生呉(なまご))を煮炊きして豆乳の工程へ。

【ヒミツ発見!】「濃い=おいしい」ではない!

豆乳の濃度は豆腐を作る時の約1/3?!

豆乳の濃度を濃くすれば、おいしい油揚げができるわけではありません。油揚げは、揚げたときにバランス良く四方に伸び、ふっくら仕上がるかがポイント。濃度が濃すぎると伸びが悪く、逆に薄すぎると皮だけで中がすかすかになってしまいます。絶妙な濃度に仕上げるのがおいしさのヒミツ!

【ヒミツ発見!】大豆の風味を生かすために

消泡剤は使いません

大豆を煮る、豆乳を作る工程で出る泡は、通常は消泡剤で消しますが、もぎ豆腐店では釜の炊き方を工夫して泡を少なくし、最後に手作業で取り除きます。しかし泡に含まれる豆乳も一緒に捨ててしまうことになり、大豆約30kgで作れる量は市販品が約1,700枚に対し、本品は約900枚に。さらに豆乳を凝固させる凝固剤は化学的なものを使用せず、伊豆大島の天然の海水にがりのみで固めています。

  • 固めた生地をさらにプレスで圧縮。簡単にはちぎれない弾力があります。

  • 最小限のにがりで固める「ワンツー寄せ」。大豆の風味を損なわないためのまさに職人技です。

【ヒミツ発見!】ほんのり甘い風味の良さは国産ならでは

希少な国産なたね油を使用

低温でじっくり、高温で2度揚げすることで張りのある油揚げに仕上げます。

揚げ油は昔ながらの圧搾一番搾りの国産なたね油を使用しています。国産なたねは、日本の農業政策の変更により国からの助成金が一時打ち切られたため、栽培する農家が減少。そのため入手が困難とされ、価格も大手メーカーの食用油の数倍もする場合も。油揚げのおいしさを決定づけるのが、この国産なたね油。特有の香りが大豆の甘みとあいまってうまみへと変わります。また良質な一番搾り油なので、油抜きも不要です。

空気を入れてでき上がり!

最後の仕上げに空気を入れる器具で油揚げの生地の間にすき間を作ってでき上がり! いなりずしなどにも使いやすくするための仕上げです。

もぎ豆腐店・鹿倉清さんの「これで食べて!」

できたての味わいをご家庭で楽しめます!

食べ方はいたって簡単! 袋を開けて、そのまま電子レンジで温め、袋の中でもんでください。香ばしく、ふわふわになり、揚げたてに近いおいしさを楽しめます。ちょっと醤油をたらせば、一枚ペロリと食べられます。他にもフライパンでこんがり焼いたり、納豆を詰めたり、切干大根と煮たり食卓の主役になれる油揚げですよ。

足立さんの探検レポート

安全性に気を配るといっても、今まで商品の表示ラベルを確認することくらいしかできませんでしたが、実際に作り方を見せていただいて、シンプルながらも、原料や製造工程一つ一つにこだわっているんだとほっとしました。何より作りたては本当においしく、大満足でした!

※2015年03月30日掲載

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