スタッフ偏愛商品コラム vol.7
![大地を守る会 スタッフ偏愛商品コラム](/external/category/image/6510/07_01.jpg)
香ばしくてほんのり甘~い麦茶。
腰に手をあてて一気に飲みたい。
*****
今回の当番
お客さまサービス担当
迫田 明香(さこだ さやか)
50代の夫と千葉県在住。
最近の楽しみは
某動画配信サービスで
横溝正史作品を見ること。
マイベストは「八つ墓村」。
恐ろしい形相の
山崎努の記憶しかありませんでしたが、
今見ると夏の畑や田んぼが
とても美しく撮られていることに
気づきました。
*****
昔、私は麦茶って
何飲んでも同じじゃないの、って
思ってました。
川原製粉所の麦茶を飲むまでは。
今から25年くらい前、
入社して初めて飲んだそれは、
あまりに
それまでの麦茶と違っていたので、
一瞬麦茶とわかりませんでした。
甘くて、香ばしくて、
ほのかな苦みとうまみがあって。
もう、この麦茶以外一生飲めない。
そう思ってしまうほどでした。
そしてそれ以後25年。
夏が来るたび
川原製粉所の麦茶を飲み続けています。
![](/external/category/image/6510/07_02.jpg)
たっぷり20包入り。
無漂白の紙パックを使ってます。
ところでみなさん、
麦茶ってどう作るかご存じですか?
私は大きなお釜みたいなものに入れて
ほうじ茶みたいな感じで
煎るんじゃないかと思ってました。
それが違うんです。
びっくりするような方法で作るんですよ。
ちょっとご紹介しましょう。
川原製粉所は、
東京都練馬区にあります。
まわりは住宅街で、
家々に囲まれた古い建物は
いかにもザ・町工場といった風情。
工場に近づくと
香ばしい麦の良い香りが漂ってきて、
あ、あそこだってわかります。
ここで
川原製粉所・三代目の川原渉さんと、
お父さんで先代の川原義明さんが、
「砂釜焙煎」という方法で
麦茶を作っています。
![](/external/category/image/6510/07_03.jpg)
川原製粉所・三代目の川原渉さん(左)と
先代の川原義明さん(右)親子。
「砂釜焙煎」とは、
大きな直火釜の中に
熱した砂を入れて循環させ、
その中に大麦を通して、
熱された砂の遠赤外線効果で
麦の芯まで焙煎する方法。
石焼き芋と同じ原理ですね。
しかも、川原製粉所では、
いっぺんに煎るのではなく、
まずは1度浅く煎って取り出し、
そのあと再度釜に入れて
深入りにする二度煎りをしています。
こうすることで、
味に得も言われぬ深みがでるのだとか。
一般品は、熱風を当てて焙煎する
「熱風焙煎」がほとんど。
大量かつ均一に焙煎できるのですが、
どうしても香りが飛んでしまいます。
![](/external/category/image/6510/07_04.jpg)
都内では川原製粉所含め
数か所にしかないという直火窯。
麦茶のほか、きな粉とか
節分の大豆なんかもこれで作っています。
そんな「砂釜焙煎」なんですが、
この方法、暑くて暑くて大変。
焙煎時間は2、3分と短時間なので、
ちょっと時間が狂うだけで
おいしさに響くため、
釜下の火を間近で
じーっと見続けて火加減を調節します。
川原さん親子は、
夏は顔が「日焼け」じゃなくて
「火焼け」されるんだそうです。
夏の暑いお昼に
暑いキッチンでそうめんをゆでると、
鍋の熱湯とコンロの熱気で
ものすごく暑いですよね?
あれの10倍くらい暑い状態を、
日がな一日続けていると思ってください。
もちろん工場に
クーラーなんかありません。
昭和な扇風機が
2台くらいぷい~んって回ってるだけ。
私が以前工場におじゃましたときは
暑さで10分でめまいがしてきました。
![](/external/category/image/6510/07_05.jpg)
釜の火加減を調整する川原渉さん。
平気そうな顔をされてますが、
ものすごい熱風が吹き付けてます!
これだけこだわった製造法ですが、
もちろん原料の麦も吟味しています。
使っているのは、
大地を守る会の生産基準に適合した
国産の大麦。
国内の大麦の自給率は、
なんとわずか9%程度
(※食糧需給表 平成27年度概算)
ですし、さらに農薬不使用となると、
とても貴重。
そんな大麦を
惜しげもなく使っているのです。
「やっぱりね、家族みんなで
いっぱい飲むものでしょう。
そういうのは、いい麦で作った
おいしいのがいいよね」と川原義明さん。
本当にそうですよね。
![](/external/category/image/6510/07_06.jpg)
煎りあがった麦の色合いがさまざまなのは、
煎り具合にわざと微妙な差をつけているから。
浅めの色の麦からは甘みが、
深めの色の麦からは香ばしいコクが出ます。
川原さんの麦茶を作っていると
キッチンがいい香りでいっぱいになり、
その時点でシヤワセな気持ちになります。
ごくごく飲むと
口の中が麦のあま味と香りでいっぱいに。
からだじゅうにきゅーっと染み渡ります。
川原さんありがとうー!!って
声に出して言いたくなるおいしさです。
私はたぶんあと30回くらいは
夏を迎えられると思うのですが、
今後毎夏、
川原さんの麦茶を飲むことに決めました。
皆さんも、東京の下町で
川原ファミリーが心を込めて作った麦茶、
ぜひ飲んでみてくださいね。
![](/external/category/image/6510/07_07.jpg)
我が家の「川原製粉所の麦茶専用アルミ鍋」。
25年使い続けるうちに
取っ手が欠けてしまいましたが、
内側のちょうど1リットルのところに
あとが付いてるし
(さんざん作るうちに鍋の色が変色)、
すぐ沸くし、便利です。
おすすめの飲み方
・沸かす場合
鍋に麦茶1パックと
水1リットルを入れて火をつける。
沸いたらそのまま5分待って火を止める。
少し冷ましてから容器に移し替え、
冷蔵庫に入れる。
・水出し
水1リットルに麦茶1パックを入れ、
冷蔵庫で約3時間程おく。
・川原さんに聞いた裏技
耐熱ガラス容器に麦茶1パック入れ、
熱湯を500mlくらい注いで
5分くらい放置。
その後パックを取り出して
氷水を加えて1リットルにする。
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