これまでのお葬式セミナー

2017年11月22日開催 Vol.24 ご自分のため ご家族のために 早すぎない! 生前整理

大地を守る会 終活セミナーは前回好評だった「今から始めよう!生前整理」というテーマであんしんネットの整理コーディネーター石見さんに講演していただきました。
実は私、前回のセミナーにも参加しておりまして、大変感動しました。 その時は「よし!今日から早速やるぞ!」と意気込んで家に帰ったものです。 あれから早10ヶ月。残念ながら様子が一変したとは言い難い状況です。 セミナー内でも石見さんがおっしゃっていましたが「部屋が片付かない理由は何なのか?」を自分自身で考えてみるということと、単純に「整理・整頓」といってもまずは要るもの要らないものを仕分けすることが大事なのです。 この「整理・整頓」ができたならば、あとは使ったものを元の場所に戻すだけ。とてもシンプルです。 万が一のこともありますし、少しでも物を減らして整理しておかなくてはいけないということはわかっていても、何の準備もなく気持ちだけ焦って始めても続きません。 今は昔に比べていろいろなものが効率的になっているので物の数は減ってきているかと思いきや逆に昭和の頃よりも増えているそうです。 (あくまでも平均的な家庭でのお話ですが)パソコン・スマートフォンを多用しているのに未だにビデオテープやカセットテープが処分出来ないなど…本当に身につまされるお話ばかりでした。 「生前整理」は単純に物の整理だけが目的ではありません。空間にゆとりが出来れば、精神的にも落ち着きますし、掃除もしやすい。 探し物をする時間も減っていいことづくめです。転倒などのけがの防止にもなります。 少し前にCMで「物より思い出」というキャッチフレーズがありましたが、思い出が詰まった物だったとしても、その思い出を共有する人がいなければそれはただの物でしかない。 だとしたら、大事なのは物ではなくて思い出なんですよね。2018年を清々しく過ごせるよう、今日から整理を始めます。
(提携葬儀社 こころの風 岩﨑)

2017年10月24日開催 Vol.23 自然に還りたい! 海洋散骨という選択

かけがえのない人の人生がエンディングを迎えたとき、その遺骨を何処に納め、その後どのように関わっていくのか、迷っている方は多いと思います。それはかつて遺骨はお墓に埋葬されるのが当然とされていた日本に、自分らしいスタイルを選べる時代がやって来たからだとも言えます。その選択肢の一つ、海洋散骨。今回は、日本初の終活コミュニティカフェである、ブルーオーシャンカフェに伺って、株式会社ハウスボートクラブの村田ますみさんからお話を聴きました。 海洋散骨が選ばれる理由と増える背景、環境や周囲への配慮、方法やルールなどの説明を受けたあと、遺骨を粉末化する機械を見学しました。旅立たれた方とのたくさんの思い出に、海洋散骨の思い出が加わること、メモリアルクルーズや手元供養が、残された方々の喪失感を癒すグリーフサポートになっていることを知り、心が和んだカフェでのセミナーでした。
(提携葬儀社 小金井祭典 加藤)

2017年9月26日開催 Vol.22 大地を守る会のお葬式を体験してみよう

今回のセミナーは市川市にある法伝寺という浄土宗のお寺を使用させていただき、会員さんを始めお寺様の檀家さんやご近所の方に参加していただきました。
実際に来ていただいた皆さんに、ご住職の読経、ご焼香など本格的にお葬式を体験して頂きました。 セミナー前半は皆さんがお葬式に参列した際に目にする、【四華花】【供糖】などの説明や、最近 増えている【1日葬】について、お寺様の本音や、本来ご葬儀を2日間で行う意味などお話を伺いました。 セミナー後半は大地を守る会の返礼品で使用されているはちみつの生産者はぁもにぃさんからお話を伺ったり、環境に配慮した、国産間伐材などのお棺のメーカー・ウィルライフさんのご説明がありました。 その後は、恒例の質疑応答コ-ナ-や事例紹介などご案内させて頂きました。 大地を守る会のお葬式やお葬式に関するマナー、意味など知っていただく良い時間となりました。
(提携葬儀社 こころの風 小野寺)

四華花(しかばな)とは?
お釈迦様が涅槃の際、周囲に咲いていた沙羅双樹の花が悲しみで白く変化したという故事から、故人をお釈迦様の涅槃になぞらえて追慕する象徴の葬式具です。
葬式具の意味を知ることで、「おじいちゃん、これでお釈迦様に導かれて極楽浄土へ旅立ってね。」
…さらに気持ちがこもったお見送りができるのではないでしょうか。

2017年8月30日開催 Vol.21 税理士から学ぶ相続対策

平成27年、法改正により相続税のあり方が変わり、5千万円前後の遺産でも相続税の生じる可能性が高くなりました。
そこで今回は、オリオン税理士法人の水品靖芳先生より、総計や実際の事例をあげながら、相続には何が大事なのかお話しいただきました。
「相続とは、次の世代に自分の意思を託すことである。」それは財産という目に見える物を託すだけではなく、目には見えない『家族の物語』から生まれたメッセージを伝える手段でもあります。
その両方を実現する方法が「遺言書」の作成です。大切な人を亡くしたとき、人は心身のバランスを崩しがちになります。
残された人たちが穏やかに安心して暮らしていけるように。悔いのない自分らしい終わり方を迎えられるように。
事前に準備をしておくことの大切さを学びました。
( 提携葬儀社 小金井祭典 加藤 )

2017年7月28日開催 Vol.20 看取りを考える

7月の終活セミナーは、前回多くの方のご参加を頂いた「看取りを考える」というテーマで、プレアライズ訪問看護ステーション管理者の曽根京子さんをお招きいたしました。 現在も訪問看護の現場で活躍される一方で医療従事者に対するライフワークサポートもされていらっしゃいます。
「看取り」は終活セミナーで取り上げる内容の中でも難しいテーマのひとつです。 お互い元気な時はまだ何とか話し合えそうですが、自分が、もしくは愛する大切な人が重篤な状況にあり、症状が改善する可能性が低いとわかったとき、これからどうするかを話すことができるのかな?と考えてしまいました。講師の曽根京子さんの「正解はないんですよ」という言葉が心に残りました。でもこの言葉には2つの意味があります。一つには、こうしなければいけないということではなく、こうしたいという希望に沿う形を実現していくためにはいくつかの方法があるということ。一つしか方法がないわけではないということ。もう一つは、「本当に○○してよかったのだろうか?」と確信が持ちづらいというところ。看取りとは、人の生と死を考えることです。大きな、難しい事柄です。そもそも簡単に答えが出せることではありません。今回も講義終了後、質疑応答の時間があったのですが、質問というよりは、個人の経験を語られる方が多かったように思います。そして看取りを考えるとき、誰かを看取った後も心のどこかに残るその思いのケアも大切なのだと感じました。 提携葬儀社 小金井祭典の是枝さんはグリーフケアにおいては、「やらない後悔よりもやった後悔の方がいい」と思っていたけれども、あえてやらないという引き算の選択も必要なのかもしれないと言っていました。皆さんは看取りについてどう考えていらっしゃいますか?
( 提携葬儀社 こころの風 岩﨑 )

2017年6月28日開催 Vol.19 樹木葬について知ってみよう

今回は、東京都で一番初めに樹木葬許可を得た伊豆大島にある『千の風みらい園』の秋田 直美 さんにお話を伺いました。
秋田さんには今年の1月にもお話いただき一般的な樹木葬とはどのようなことが出来るのか? その成り立ちから実際に樹木葬で埋葬するまでの流れなどを丁寧にお話いただきました。樹木葬といっても歴史も浅く、その墓所によって埋葬方法や契約もかなり違いがあるようで、購入前には必ず現地調査が大切であることなどを教えて頂きました。弔いのカタチはそれぞれで、石のお墓に入り先祖とともにそこにあるという選択。海に散骨をして地球とひとつになるという選択。森に樹に帰り大地とともにあるという選択。何がよく、何が悪いではなく、どのように眠るかが大切だということを学びました。
(提携葬儀社 小金井祭典株式会社 是枝)

2017年5月24日開催 Vol.18 相続のすすめ~相続・遺言の基本から後見人・民事信託まで~

昨年度好評でした司法書士法人・行政書士 オールシップの市山智先生をお迎えして「相続のすすめ~相続・遺言の基本から後見人・民事信託まで~」というテーマでお話しいただきました。
このセミナーに関心のある方でしたら、相続に関して亡くなる前にする準備と亡くなった後のことをそれぞれ考えて準備しなければならないことについて必要と感じている方も多いのではないでしょうか? いつその時を迎えるかは誰にもわかりません。事前に決めておくことが大事です。 とはいえ、後見人制度や遺言書は万能なのかというとそこはちょっと違います。 たとえば、後見人制度はあくまでも財産の管理を目的としていますので、資産の運用を行うことはできません。管理も大事ですが、守るばかりでは財産は目減りしていくばかりです。 また、遺言書は誰に託すかは指定することはできても、毎月定額で受け取れるようにしたいなど使い方までは指定することが出来ません。そこを補うのが「民事信託」です。 「民事信託」は所有者が元気なうちに所有する財産の「名義」だけを受託者に移転し、その権利については従来通り、所有者が利益を受け取る制度です。言葉だけ見ていると難しい感じがしますが、後見人制度と遺言書の今までできなかったことが出来る制度として注目されています。 当日は途中少し休憩をいれましたが、その間にも参加者から市山先生にご相談されてらっしゃる方がいらっしゃいました。終活セミナーは講師の方のお話に加えて、直接ご相談されたり、ちょとしたお話ができる場でもあります。ぜひご参加ください。
(提携葬儀社 こころの風 岩﨑)

2017年4月25日開催 Vol.17 お葬式成功の秘訣・心の話「グリーフ(悲嘆)」って知ってますか

大地を守る会のお葬式では、「グリーフサポート」を大切にし 毎月のセミナーでもグリーフに関する話をしています。
4月の終活セミナーは「お葬式成功の秘訣・心の話「グリーフ(悲嘆)」って知ってますか」と題し、提携葬儀社 小金井祭典の是枝さんにより詳しくお話いただきました。
病気やケガ、転職や退職、失恋、結婚、出産、引越しなど人生には様々な「喪失体験」があります。 結婚や出産は一見、喪失とは関係なさそうですが、それまでの生活スタイルを変えるという意味では喪失体験だと言えます。 そんな様々な喪失体験の中で一番大きなものが「大切な人との死別」ではないでしょうか?「大切な方との死別」による喪失体験には大きくわけて4つ影響がでるそうです。 免疫力の低下や体の痛みなどを感じる「身体的影響」、罪悪感や怒りなどを感じる「感情的影響」、人間関係の変化、コミュニティからの孤立などを感じる「社会的影響」、生きがいや生きる意味への疑問などを感じる「精神的影響」です。それらの影響がでていて グリーフ(悲嘆)の状態である人が、悲しみと折り合いをつけていくには周りの人たちからの理解とサポートが必要です。 セミナーではグリーフの状態である人へのアドバイス、サポートする側の方へのアドバイスなど葬儀社ならではの立場でお話いただきました。 私たち提携葬儀社は会員の皆様の「よい人生」「よい老後」「よい介護」「よいみとり」「よいおくり」「よい供養」を一緒に考え、サポートしていけたら…とあらためて思いました。

2017年3月14日開催 Vol.16 終いの身支度・今からはじめる生前整理~遺品整理人からのアドバイス~

3月の終活セミナーは「終いの身支度・今からはじめる生前整理~遺品整理人からのアドバイス~」と題し、その道のプロであるあんしんネットの石見良教さんにお話頂きました。
お話の冒頭、ショックな画像がいくつか投影されました。 たまにTVのニュースで出てくる「足の踏み場のないゴミや家財に埋もれた室内」です。実は、いま介護が必要となった単身高齢者のご自宅の整理について行政から年々依頼が増えており、石見さんは「福祉整理」として対応されているようです。 また、ご家族の遺品や思い出の品が多く捨てられない、もしもの時に家族に迷惑かけたくないけれど忙しくて時間がない、ひょっとしていつか使うかも等々、日頃から自宅の整理に悩まれている方は実に多くそのための相談も増えているようです。 そこで、まずは自分自身が物を捨てられない本当の理由を見極めること、また「整理」は整頓や片づけと違い、「物を家の中から減らすこと」で、日常的に使用している物や明かな思い出の品以外、使用せず何となく残している物は思い切って元気なうちに整理することが大切とのこと。 ライフステージを経るごとに家庭の荷物の量は増え、事前の処分にあまり着手していない場合は実にダンボール55箱分、約3.5トンもの量になり、こうなると自分だけでもはや整理は不可能で結果諦めてしまうことになるため「物を増やさない、ためない、不要なものは捨てる、リサイクルに回す」をモットーに、気づいた今から少しづつ実行することがポイントとのこと。 この「生前整理」を実行することで、身の回りの環境が快適に整うだけでなく気持ちや時間、経済面など効用も多いとのこと。 具体的な方法も丁寧に説明いただき、最後に、参加者の様々なお悩みごとにも丁寧に答えて頂き今回もたいへん好評のセミナーとなりました。

2017年1月17日開催 Vol.15 樹木葬について知ってみよう

今回は東京都伊豆大島の国立公園内にある千の風 みらい園から秋田直美様をお迎えして“樹木葬”についてお話して頂きました。
最近新しい葬送の形として皆さんの関心も高く午前・午後と2回に分けて開催されました。
日本では1999年に「花に生まれ変わる仏たち」というコンセプトで岩手県にあるお寺が始めたのが樹木葬の最初といわれ、このような理念に賛同して選ばれる方も多いと思いますが、一方で今多くの方がかかえているお墓の問題を解決できることが支持を広げている大きな要因のようです。継承者がいなくてもよい、血縁関係者以外の方との埋葬が出来る、ペットと一緒のお墓に入れる、費用が割安であるといった点です。もちろん樹木葬は法律で定められた霊園や墓地に埋葬されますので、管理は基本的にしっかりしているようです。今回お話をうかかがった千の風みらい園も宗教法人未来(1/10より改め妙立寺へ変更)が管理して、個人墓や合祀墓などお墓の種類により、永代使用料と運営管理費などの価格と管理のルールが決められているので自分にあったお墓の選択が可能です。大島というと遠くてなかなかお参りにいけないと心配される方もいるかもしれませんが、毎朝 住職よりご供養のお経を必ずあげているとのこと。また、現地へのアクセスも竹芝から高速ジェット船で約105分で到着。太平洋と富士山を一望でき、大島桜の咲きほこる大自然を感じられることも支持されているようです。 お墓はそう簡単に決められることではありません。一度埋葬したものをやっぱりこちらにしようと簡単に移動したり、ひとりで決められるものでもありません。身近なご家族などとの話し合いを重ねて、さらに希望される所へは必ず実際に行ってみて納得をしてから選んでほしいとの言葉が印象的でした。

2016年12月9日開催 Vol.14 海洋散骨について知ってみよう

今回のセミナーテーマ「海洋散骨」は、「大地を守る会のお葬式」が始まって以来、この2年間で最も関心が高くリクエストも多いテーマであったため、参加申込みも多く、2回に分け開催しました。
講師は、当社提携葬儀社とお付き合いある海洋散骨事業者のブルーオーシャンセレモニー代表村田ますみ氏。
ご自身は、生前お母様が大好きだった沖縄の伊江島への散骨を行い、その後、たまたま乗ったクルーズの船長と海洋散骨について共通の関心事として話が盛り上がり、結果、伴侶となり、夫婦で海洋散骨の事業を立上げ今年で10年目を迎えたそうです。
海洋散骨の定義は「祭祀の目的をもって、故人の火葬したあとの焼骨を海洋上に散布すること」とされますが、海洋散骨事業者の資格は「墓地埋葬に関する法律」の規定外で、別途、国が定める関係法令がない中、ここ数年、副業として新たに立ち上げるような事業者も増えてきている中で、事業者自体の「葬儀」や「お見送り」についての見識、対応力がとても問われているとのこと。
ご自身は、上級終活カウンセラーの資格を持ち、現在も上智大学グリーフケア研究所にて更にグリーフサポートの学びを深めているそうです。
また業界全体の質を向上させるため一般社団法人「日本海洋散骨協会」の代表理事として、同業者20数社と共に、事業者としての憲章、ルールを明確に設定し取り組まれているようです。
海洋散骨を実際に利用される方は「なぜ散骨するのか」の問いに、「お墓がない」「お墓に入りたくない」「お墓のコストや家族へ墓守の負担をかけたくない」方や「大自然に還る」ことを願う方など様々な声がありますが、新たな供養、お見送りの選択肢として毎年確実に利用される方が増えているそうです。
セミナーは「散骨のタイミング」「粉骨の大きさ」「自治体への届出必要か」「事業用の船は届出が必要か」など参加された皆様へ問いかけながら楽しくクイズ形式で進み、最後の質疑応答でも、質問が多数出て、時間内で終わらないほどの盛況ぶりでした。
また、来年も同様のセミナーや体験クルーズの企画検討を進めてまいります。
(大地を守る会 阿部)

2016年11月8日開催 Vol.13 成年後見人制度について

今回の終活セミナーでは「成年後見人制度」をテーマに開催いたしました。
講師には社会保険労務士の青木豊先生をお迎えし、後半の質疑応答からは小金井祭典の是枝さんも加わり、成年後見人制度の基礎から教えていただきました。
成年後見人制度は2000年(平成12年)4月から施行された比較的新しい制度です。
以前は禁治産、準禁治産制度という名前で施行されていたのですが、明治時代に作られたものであり個人の基本的人権という概念が乏しく 差別的な印象が強いものでした。高齢化社会になり、福祉サービスの充実が求められる中、 介護保険制度が発足し、その利用者の助けになるための制度として成年後見人制度が始まりました。成年後見人制度は大きく分けると2つに分けられます。法定後見と任意後見です。法定後見はすでに判断能力に不安がある場合その判断能力に応じて「後見」「保佐」「補助」を選びます。判断は家庭裁判所の決定であり、その決定に「NO」ということはできません。(申立の際に、候補者の希望はだせますが状況によっては候補者以外の第三者がえらばれることもあります)それに対して任意後見は自分自身が元気なうちに将来のことをお願いするものです。法定後見と任意後見の違いとはなんでしょうか?自分自身の意思が反映されるかどうかということです。仮に認知症を発症したとしても、その人らしく生きる自由を制限される理由はありません。私自身、成年後見制度イコール財産管理というイメージがありました。つまり、悪徳商法の契約から守るであるとか、金銭の管理をするという「使わせない」「持たせない」という制限の面ばかりを想像していました。でも、大切なことは、無駄に使わないことであって、その人が望むことを理解していたならば、旅行にいくことやおいしいものを食べに行くことそれ自体を禁止するものではないのです。ただ、それは本人の事情のわかる身内であれば実現可能なことですが、すでに判断能力が衰え第三者が選任される可能性もある法定後見では、難しいということです。ですので、元気なうちに将来の安心を確保するためにも、任意後見を検討してほしいと小金井祭典の是枝さんはおっしゃっていました。成年後見制度を利用する事は、自分らしく生きるために役に立ちそうです。でもその前に今から日々健康に過ごす習慣をしっかり身につけることも大事と青木先生がおっしゃっておりました。その通りだと思います。
最後に後見制度発足当初は被後見人(後見される人)に選挙権がなかったってご存知でしたか?後見人制度を利用したら、選挙権を失ってしまったのです。<2013年(平成25年)6月の改正により被後見人の選挙権は回復しました> 何事もそうですが、メリット・デメリットはあります。ある面で制限をうけることは仕方のないことなのかもしれませんが、本人の意思を妨げるようなことはあってはならないことだと思います。内容はとてもデリケートなものなのでここではご紹介できませんが、参加者の方々からは講義の途中にも質問があがり関心の高さがうかがえました。

2016年10月4日開催 Vol.12 お坊さんに聞いてみよう~供養について~

今回は、ほぼ毎月開催している終活セミナーとしては初めて宗教者であるお坊さんを講師にお招きし10月4日大地を守る会六本木事務所にて開催しました。
実際には宗旨宗派は様々ですが、今回は大正大学の研究員でもある浄土宗蓮宝寺(東京都府中市)の比較的お若いご住職・小川有閑さんに講師を務めていただきました。
日本では馴染み深いと思われる「お坊さん」ですが、意外と基本的な「お葬式」にまつわる仏教的な言葉のもつ意味や「お葬式や法要などでのお坊さん、お寺、お墓の役割」などわからないことだらけでしたので、一方的な堅苦しい講義スタイルではなく、一通りのお話の後、参加された会員の皆様からのご質問にたくさん答えてい頂くなごやかな会となりました。
「お通夜」は本来、夜通し、ご遺族を中心に、お線香を絶やさず、何十年と共に家族として歩んできた故人をゆっくり想い起こしつつ、偲ぶ場のことを意味する言葉としてあったが現代では、核家族化も進み、お葬式自体が儀式化するようになり、だいぶ様相が変わってきたこと。
特に、お通夜や告別式、法要の場で、お坊さんが「読経」を通じ、極楽浄土の仏様へ、現生から故人をお引き渡しするという基本的な自らの役割を語らないまま、1時間程のコンパクトな読経でまとめ、ご遺族とも会話を交わさず、帰路につく事例が増えていることをたいへん残念に思い、できるだけ、お通夜の前に簡単でも、ご遺族を通じ、故人の在りし日の生き様についてもお話を伺い、思いを込めて読経を行い、その意味についてもお話するように努めているとのことでした。
参加者からのご質問では「家族内で信仰が違う場合の葬儀とは」「自宅に仏壇がないが、どうすれば身近に供養できるか」「会葬では必ず数珠を身につけるべきか」「お布施のもつ意味やお寺での使い道は」「親がなくなって子ども家族が様々な家庭事情を抱えている場合、誰が墓守りをすればよいか」など、現実的な誰でも気になっていた関心事についてざっくばらんに質問し、率直な回答をいただき、参加された方々のアンケートからは「長年の胸のつかえがとれたような気分ですっきりした」「仏教本来のもつ意味をあらためて知った上で、自分らしい葬儀やお寺とのお付き合いを考えられるよい機会になった」というような感想が共通して寄せられました。
また、次回以降も引き続き、皆様のご関心あるテーマで終活セミナーを開催してまいりますので、ご参加お待ちしています。

2016年9月6日開催 Vol.11 失敗しない遺言書の書き方・上手な使い方

社会的課題と同じように、葬儀も生命を守る視点で…「大地を守る会のお葬式」がスタートして一年。今年も様々な角度から葬送にまつわるセミナーを開催しています。
9月6日に六本木事務所にて行われた今回のセミナーのテーマは「失敗しない遺言書の書き方・上手な使い方」
司法書士法人・行政書士オールシップの市山智先生が講師を務めました。
 相続関係の相談件数は平成4年から22年の18年間で約3倍に増加しています。
一昨年1年間に家庭裁判所に持ち込まれた相談件数は17万4494件。そのうち5000万円以下の案件がなんと74%!さらに1000万円以下は全体の30%!を占めるそうです(※司法統計・平成26年)
「財産がないからもめない」と思いがちですが、実際には金額に関わらずトラブルになるケースが多いことがわかります。
出来ることなら自分が去った後で家族が揉めるようなことなく、財産と一緒に家族への想いや願いも繋いでほしいものです。
そのためには、まず自分や家族を取り巻く関係性を整理。
そして、まだまだ一般的には馴染みが薄いかもしれませんが「遺言書」がとても有効です。
特に「お金に換えることが難しい不動産が財産のメイン」であったり、「子供がいない」、その逆に「相続人の数が多い」場合、また「行方不明になっている放蕩息子の代わりに、一緒に暮らしている孫は相続人になれるのか?」 「再婚相手の連れ子には?」「ペットに残したい」場合等、具体的な事例を挙げ、市山先生には丁寧に解説頂きました。
法律上の「遺言書」であっても、家族への最後のお手紙として気持ちや魂が吹き込まれ、本当の円満相続が実現できるアドバイスも。
後半の質問コーナーでは、たくさんの方から手が上がりましたが、他の方の質問も自身に当てはめ参考になる時間となりました。
今後もアンケートの集計結果から、皆さんの関心が高いテーマを中心にセミナーを開催して参ります。
ご参加をお待ちしております。

2016年8月2日開催 Vol.10 尊厳死とターミナルケア

技術の進歩と共に、終末期であっても医療的処置により生命を長らえさせることが可能となった現代。
やがて延命のみを目的とする終末期医療に疑問を感じ、自分の死をどのようなものにするかを、自分で選択したいと願う人々が増えてきました。
人間らしく自然な死を選択するためには、何を知り、しておくべきなのでしょうか。
8月2日に開催された終活セミナーでは、要望が多かった「尊厳死とターミナルケアについて」専門家からお話を聞く機会を設けました。
注目のテーマだけに定員を大きく超える申し込みがあり、今回は午前午後二回に分けての開催となりました。
講師はプレアライズ訪問看護ステーション 管理者の曽根京子さん。
自宅や施設に訪問し生活の場にて、多くの患者さんと家族に寄り添った看護サポートをされています。
「尊厳死」「リビングウィル」「在宅での看取り」「家族のこと」「亡くなる前の状態」…核家族化がすすみ、今は人の死を目の当たりにする機会が本当に少なくなり、想像することも難しくなりました。
死へと向かう人の状態の変化や、その対応方法については特に時間を割いて紹介頂きました。
また、「自宅での看とり」には本人と家族だけでなく、診療医や看護師、ケアマネージャーやヘルパーの方々…サポートするチームとのコミュニケーションの重要さをお聞きしました。
自分自身のためや、独居の親のため、どの時点から考え、誰に相談すればよいのかと、講義の後の質問は途切れることがありませんでした。
本人の希望をどこまでかなえるか、自分の意志をどう家族に伝えるか、親と子が別々に暮らしていれば「終末期」や「葬儀」に関する、お互いの希望を伝え合う機会も、あえて意識をして作らなければなりません。
誰もが抱える漠然とした不安のなか、希望する未来を見つけ出すためには、このように生命や死について考え合える場が求められていることを感じます。
今回のセミナーに参加された方の中には、この講座がきっかけで家族や周りの人とお互いのために何が一番かを話し合った方も多かったのではないでしょうか。

2016年7月5日開催 Vol.9 大切なひとを亡くしたときのグリーフサポートと賢い保険の使い方

大切なひととの別れ、必ずやってくるその時にこころはどのように変化していくのでしょうか?
看おくる場で棺を抱きながら大声で泣く方、喪主として毅然として挨拶など対応している人…。
悲しみの抱え方と表現は様々ですが、ストレスを抱えやすいのはどちらでしょうか。
見えないこころの動きと対処方法(グリーフサポート)について提携葬儀社 小金井祭典株式会社 代表 是枝 嗣人さんのお話を聞きました。
また、人生の終わりに、家族ともめない相続の具体策として生命保険料控除や葬儀費用の非課税枠など、上手な保険の生かし方について、ファイナンシャルプランナーの正木 剛さんからご説明いただきました。

2016年6月7日開催 Vol.8 終活を考える いざその時に向けて何をする?

人生のエンディングを考える「終活」という言葉は広く知られるようになりましたが、実際には「何をするの?」と思われている方も多いと思います。
今回は藤井行政書士事務所 行政書士・ファイナンシャルプランナーの藤井 隆之さんに「終活時代を楽しむヒント ~不安の解消から楽しむ終活へ~」をお話していただきました。

2016年5月10日開催 Vol.7 大地を守る会のお葬式事例といざという時の対処方法

「大地を守る会のお葬式」2年目を迎える今年は10回にわたりお葬式を中心としたシニアライフ全般を一緒に学んでいく形とします。
第1回目は、大地を守る会がどのような思いで「葬儀」を始めたのかを大地を守る会担当者よりご紹介、後半は提携葬儀社である「こころの風」「小金井祭典」による昨年1年の施行事例を中心とした基本プランの活用方法やお葬式についての疑問にお答えしました。

大地を守る会のお葬式・専用フリーダイヤルへのご連絡

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